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上総守が行く!(二代目)

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2017年 02月 20日

『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4

2月19日(日曜)、晴れ。
印旛沼の龍伝説ゆかりの寺、龍尾寺から、次の訪問地、老尾神社へと向かう。

老尾神社は、印旛沼の龍伝説と何ら関わりはないが、「龍尾」、「老尾」の「尾っぽ」つながりで、今回のポタリングの訪問地に加えてみたのであった。

龍尾寺から、県道114号線を南下、八日市場駅の北側の市街地を西へ進み、右折し、県道16号線を北上。

老尾神社は、千葉県立匝瑳高校の近くてあることは分かっているのだが、具体的に何処にあるかまでは分かっていない。
千葉県立匝瑳高校前に至る。
老尾神社の標識はない。
匝瑳高校を通り過ぎ、暫く走ると、JR関東バス「生尾」バス停が見えて来た。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_14574566.jpg
「生尾」の読みは、「なまお」でもなく、「いくお」、「いきお」でもなく、「老尾」=「生尾」で、その読みは「おいお」であろう。

老尾神社は通り過ぎてしまっているようなので、匝瑳高校前まで引き返す。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_14584194.jpg
校門の前にいた女子高生に老尾神社の場所を尋ねてみた。
「私たち、他校から弓道の試合でここに来ていますので、この辺りのことは...」と言いながら、ポケットからスマホを取り出して検索してくれた。
スマホなら、おっちゃんたちも持っているのだが、スマホで検索するところまでは気づかなかった(遅れてるぅー!)。

スマホ検索によれば、正門の向かいの細道を入っていったところにあるようだ。
礼を伝え、細道に入る。
上り坂だ。

老尾神社に到着!
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_1531395.jpg
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_1555545.jpg

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匝瑳市指定史跡
式内社老尾神社
平成25年2月21日指定

平安時代の「延喜式」に、香取神宮などに次いで小社[老尾神社]と記載されている。
現在の境内地については、江戸時代の「下総名勝図絵」に絵図として見られ、「延喜式」から続く神社であると由来に書かれている。
匝瑳郡としては式内社は一社であり、後には匝瑳郡のそう鎮守となった記録もあり、歴史的に重要なものである。

平成26年3月
匝瑳市教育委員会
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「下総名勝図絵」。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_15163296.jpg
更に進む。
先ほどの標柱「式内社 老尾神社」に続き、今度は「老尾神社」と刻まれた石柱。
こうした<お金の無駄遣い>は各地で見られる。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_187637.jpg
鳥居、そして、参道。
江戸時代の「下総名勝図絵」と同様に、杉木立。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_1881811.jpg
拝殿。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_1812217.jpg
扁額コレクション。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_18131265.jpg
扁額には「延喜式内匝瑳一座 老尾神社」と刻まれている。

香取神宮に次ぐ神社とのことだが、地味な神社。
しかし、拝殿の裏には本殿もしっかりと。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_18174881.jpg
本殿の屋根。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_18191513.jpg
拝殿だけを見て地味だと思ったが、拝殿は仮設のようで、本殿は昔のままの歴史的な建物と見た。

木立の中から拝殿と本殿を遠望。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_18201845.jpg
こうして遠望すると、木立と相まって、いい雰囲気を醸し出している神社だ。

入り口にあった説明板は随分と簡単に書かれたものであった。
時折、香取神宮を参拝することもあり、香取神宮と老尾神社のより詳しい関係を知りたく、ウィキペディアを参照してみた。
説明板プラス・アルファの詳しいことが分かった。
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老尾神社は、千葉県匝瑳市生尾(下総国匝瑳郡)にある神社である。
式内社(小社)で、旧社格は郷社。

祭神は、香取神宮の祭神・経津主命の御子神、阿佐比古命を主祭神とし、磐筒男命・磐筒女命・国常立命を配祀する。
その他、物部小事を祭神とする説もある。

社伝によれば崇神天皇7年の創建である。
延喜式神名帳に「下総国匝瑳郡 老尾神社」と記載され、小社に列している。
下総国のうち下海上国造の領域の式内社は当社の他は香取神宮のみであり、下総国匝瑳郡惣社とされた。

当社の鎮座する匝瑳郡は、物部小事の坂東を征した功勳により建郡されたとされ、小事の子孫を称する物部匝瑳氏が足継・熊猪・末守の3代に亘って鎮守将軍に任ぜられるなど、常陸国信太郡とともに物部氏との深い関係が伝えられる。
また、香取神宮の摂社に匝瑳神社があり、この摂社の造り替えは、古くは匝瑳郡の役であったともされる。
さらに当社の祀官は香取氏であり、私穀を陸奥国鎮所に献じた功績により外従五位下を授けられた香取連五百嶋は匝瑳郡に居住したとも、あるいは年老いて大禰宜を辞した後、匝瑳郡に引退したともされ、香取神宮との関係が伝えられ、香取神宮と物部氏との関係も説かれる。

正平24年(1369年)に社殿を焼失し、千葉氏によって再建された。
以降、千葉氏の保護を受けたが、千葉氏の衰えとともに当社も衰退した。

明治6年(1873年)10月、郷社に列格した。
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細い坂道を下り、再び、県道16号線沿いの匝瑳高校前に出た。
匝瑳高校の天文台が冬の陽光を受け、銀色に光っている。
『下総国史跡めぐり/老尾神社』 rb-4_f0339895_18371244.jpg
丁度、昼餉時の12時である。
県道16号線を南下し、八日市場駅近くの市街地へと向かう。

フォト:2017年2月19日

(つづく)

by kazusanokami-2nd | 2017-02-20 23:34 | 下総国史跡めぐり


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